実際に就職して感じる大企業のメリットとデメリット

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私は、従業員5桁のいわゆる大企業に勤めて数年になります。よく、そういう文言だけ見て、「うらやましい」と思われることも多いです。

私は出向で中小企業で働いていた経験もあり、そこでそういう観点から、私が感じた大企業に勤めるメリットとデメリットを書いてみたいと思います。

メリット

1.福利厚生がそれなりに整っている

住宅補助、文化的な活動に対する援助金などなど。

特に住宅補助は大きいと感じています。これの割合が大きいか小さいかで同じ収入でも余剰金の額の差は広がります。もちろん地域によりますが、月の出費の中で家賃の割合って高いですもんね。

2.ボーナスが高い

月々の給料差は思ったよりなかったりしますが、ボーナスの差は大きいみたいです。かなりデリケートな話題なので、このあたりを公に友人と話したりすることはないんですが、父親に話をしたところ、「はあ?俺と同じくらいじゃん!」と言われました。

3.同期が多い

かなり重要なポイントです。

年が近くて親しい友人ができる確率が高まります。

極端な話、田舎を離れて就職したはいいものの、同期もおらず、年が一番近くて10歳違い……ということも小さな会社ではありえると思います。そうなれば友人も作りにくく、寂しい生活になってしまうかもしれません。

私は友達を作るのが苦手ですが、同期が多いおかげで、気が合う友達が少なくともできました。これが、同期がいない会社だったらと思うと、ずっと一人ぼっちだったかもしれません。

今はネットで気が合う人と仲良くなれたりもできるので、ひょっとしたらさほど気にするポイントと感じない人も多いかもしれませんが、私のように積極的に友達を作れる人間でなければ、環境に頼らざるを得ないです。

また、同期が多いと色んな趣味の方も多いので、新しい世界に足を踏み入れるきっかけにもなります。

研修が整っている

新人研修だけでなく、半年に数回、研修を受けることができます。大人になるとなかなか何かを学べる機会を作るのは難しかったりしますが、こういう風にプログラムとして存在し、新しいことを学べる機会はとても嬉しいです。

直接業務に関係があるない関わらず、人として新しいことを吸収し、成長できる機会があるというのは本当に助かります。

また、こういう社会人として受ける研修は、外部の講師が呼ばれたりしますが、そいういった方々は、厳しい競争を勝ち抜いて選ばれている方々が多く、色々と工夫がされており、とても面白いです。

さらに、学生時代に受けていた授業と異なり、かなり実用的なことも多いので、より学ぶ姿勢を強く持てます。

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デメリット

メリットを書いていきましたが、かなり付属的なものが多かったかと思います。肝心の仕事については?と疑問に思った方も多いかもしれません。それについては主にこちらで述べていきます。

ちなみに、これは全ての大企業に当てはまるわけではないと思います。少なくとも私が経験した中でのお話です。

1.任される仕事の幅が限定的で横のつながりが希薄

大きな会社になると、いろいろな部署が細かく存在しており、それぞれに仕事が分担されています。

そのため、自分の範囲外の仕事は、専門にしている他部署の人に頼むことになり、そのためのやりとりが発生します。「こんなの自分でぱぱっとやってしまえばいいのに……」と感じることもしばしばです。

また、何かをお願いする際にも個別でお願いしようとすると「上を通してくれ」など言われ、面倒な手順を踏まなければならないことも多いです。

基本的に自由度が低いです。

2.各々が自分の部署だけを守る姿勢

例えば、お客さんが困っていたとします。すぐ対応しなければなりません。

その際に、「これはどこの担当だ?責任部署は?費用の負担元は?」なんてことをしており、対応が遅れたりします。同じ会社なのに会社の中にたくさん会社があるようなイメージです。

お役所的なところもあり、いわゆる大企業病というやつでしょうか。色々なものがシステマティックになっており、やろうと思えばすぐ対応できるはずのに、システムにのっとった形でないから、という理由で突発的な事態に対応できなかったりもします。

3.競争激しく、代わりはいくらでもいる

毎年毎年、新人を見るたびに思います。なんてこの人達は優秀なんだ、と。自分がこれまでやっていたことを急に他の人がやるようになったりすると、切なくなります。「あれ、なんで自分じゃないの?」と。

4.社内向け説明資料作成が多い

何かをするには、偉い人への説明、関係する各部署への説明、なんらかの結果がでたら上司への説明……その度に資料を作るはめになります。似たような説明をいろんな人に毎回毎回説明し、その度に日々更新される情報を更新したり、説明する相手に合わせて、この人には詳細に、この人には大枠だけ、という資料を作って……ものすごく時間の無駄です。社内の階層構造が複雑で、大きいためこのようなことになっています。

ひょっとしたらこのあたりを業務高効率化ということで、何らかの形で対応している良い大企業はたくさんあるかもしれません。

さいごに

企業に勤める上で、何を重視するかは個人の価値観に依るところが大きいと思います。

私が中小企業にいた頃は、「こんなことまで勝手にやっちゃっていいのか」というくらい、色んなことに手を出して勝手に(最低限の許可は得て)仕事を進めていました。偉い人との距離も近く、比較的スピーディに仕事を進められていたと思います。また、自分がやらなければ範囲が広いので、大変である一方で、自分の意志でなんとかできるので自由度が高く、やりやすかったりします。

一方、上でも書きましたが、大企業ではいろんな制約や部署のしがらみがあるので、そのようなスピード感や自由度を出すのは難しいと思います。