毎回のようにイベントに顔を出すくらい好きだったアイドル。そんなずっと追いかけていたアイドルをある日突然おっかけなくなることがあります。
主に地下アイドルを追っかけていると起こりうる現象です。あるグループのおっかけを辞め、気が付いたら別のアイドル現場に行っている、いわゆる「他界」という奴です。
なぜ人は他界するのか。(字面だけみるとなんか変な感じですね)
地下アイドルの特徴
まず、本題に入る前に前提条件があります。それは、地下アイドルの特徴です。この特徴を知れば他界することも頷けるものがあります。
基本的に地下、ということもあり、お客さんは少ないです。200人もいれば多いと感じるくらいでしょうか。これくらいの規模であれば、最前列で目の先50cmはなれた位置でアイドルが歌って踊っている、という状況になることも珍しくありません。
また、アイドルには特典会というものがあります。握手会や2ショットが撮れる、というものですね。こういうものに頻繁に参加しているとアイドルに顔を覚えられないことはありません。
ライブ中は自分に微笑みかけてくれる笑顔、特典会ではもはや友達以上のような感覚を覚える接触。そのような状況が普通にあります。
このような状況になると、もはやアイドルのライブを見に行っている、から、アイドルに会いに行っている、というものに変化します。
ではなぜ他界するのか
一番の理由は「人気になったから」となります。
おかしなものですね。アイドルの夢を応援する立場であるファンが、アイドルの人気が出ると現場に顔を出さなくなる……このあたりには複雑な因果関係があります。
会場に人が少なければ、
- 容易に近くでライブが見れる
- 特典会の時間が長い(長く会話できる)
- 特典会以外の時間に相手してもらえることもめずらしくない
となります。
これが人気が出ると、
- 近くでライブが見れなくなる
- 近くでみようと思うとかなりの労力が必要(早朝から並ぶなど)
- 特典会の時間が短くなる(長く会話できない)
となります。
また、ファンが増えるといろんな人が増えることになり、居心地がよかった現場の様子が増加したファン層によって変化してしまうこともあります。このような場合に居心地が悪く感じてしまい、「なんか違う……」となってしまいます。
次第に、「自分が応援してもしなくても変わらないな」と思うようにもなります。
そうなるとその後は居心地の良い次の現場を探すようになり、人気が出る→他界→人気が出る→他界→……という無限ループに陥ることになります。
さいごに
人気が出ると今まで応援してたグループを応援しなくなる。なんとも不思議なものです。
なんでもそうですが、急成長している段階がやっぱり楽しいです。無限成長は在り得ないのでいつか終わりは来ます。そうすると新たな価値を探しに向かう、アイドルの他界に限った話ではなく、いろんなものに共通しそうですね。